キャリア&就職支援ジャーナル_第68号
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81234512341231234566789123456123123123456専門大学(4〜6年間)大学(4〜6年間)大学(4〜6年間)短期大学(2〜3年間)専門学校(1〜4年間)12131415161718192021222324(歳)学年年齢1011学年日本・モンゴル双方の生徒が学び合う日本・モンゴル双方の生徒が学び合うモンゴル現地の日本留学希望者を対象とする対面式の「日本留学フェア in モンゴル」を開催した。参加校ごとにブースを設置し、来場者が自由に移動する個別相談形式で進行。初日には255人、二日目には193人が来場した。同フェアは、本年4月26・27日に同じくウランバートル市で開催して以来の対面式フェアとなった。例年通り10〜20代の参加者が全体の約9割を占めるなど、会場は多くの若者で活況を呈していた。参加校の担当者らは、熱心に耳を傾ける来場者に対して休む暇もなく学校説明を繰り返していた。また、進路情報誌を手に取ったり、折り紙などの日本文化を体験したりするなど、来場者にとって多角的に日本を知ることのできる機会となったに違いない。なお、ラ社は来年の春、4月19・20日にも「日本留学フェア in モンゴル」を開催予定だ。柳川高等学校の図書室で日本のマンガを読むモンゴルからの留学生ら柳川高等学校の図書室で日本のマンガを読むモンゴルからの留学生ら留学経験が進路選択の幅を広げる留学経験が進路選択の幅を広げる市とモンゴルのウランバートル市の間では、両市の中学生・高校生の相互訪問等が継続的に行われている。二つの市の交流は、1990年の民主化・市場経済化の直後で物資不足・電力不足に困っていたモンゴルに、国立の都城工業高等専門学校(宮崎県都城市)が風力発電機を92年に寄贈したことで始まった。これが都城工業高専とモンゴル国立科学技術大学(モンゴル・ウランバートル市)の学術交流に発展し、99年には都城市とウランバートル市の友好交流都市の提携に結実し、今日の若者の相互訪問に至っている。進路情報研究センター・ライセンスアカデミー(本社東京・新宿区)は9月14・15日、The Blue Sky Hotel & Tower (モンゴル・ウランバートル市)で 2022年、モンゴル国は日本との外交関係樹立50周年を迎えた。モンゴルは中国とロシアに挟まれた内陸国で、豊富な地下資源に恵まれる。大相撲を舞台にしたモンゴル出身力士・横綱の活躍など、日本とは幅広い分野で交流・協力が進んでいる。本稿では、モンゴル現地の日本語教育事情をはじめ、現地の若者と日本の高校生らとの相互交流の取り組みや9月14・15日にウランバートル市で開催された「日本留学フェア in モンゴル」の様子についてリポートする。文部科学省によると、モンゴル国は初等教育5年間、前期中等教育4年間、後期中等教育3年間の「5-4-3制」で、義務教育は6〜15歳の9年間となっている。公用語はモンゴル語。国際交流基金(本部東京・新宿区)によれば、小・中・高一貫教育が基本になっているのだという。同基金が昨年3月31日に公表した『2021年度海外日本語教育機関調査報告書』によると、モンゴルにおける日本語学習者は21年度時点で1万3,334人。比べて1,579人(13.4%)増加して、世界の国・地域別では前回調査時の第23位から順位を上げて第20折り紙などの日本文化を体験する参加者折り紙などの日本文化を体験する参加者9月14・15日に開かれた会場には二日間でのべ400人以上の来場があった9月14・15日に開かれた会場には二日間でのべ400人以上の来場があった18年度実施の前回調査と位となった。モンゴルでは2007年度より、英語が第一必修外国語、ロシア語が第二必修外国語となった。学校によっては、選択もしくは選択必修の第三外国語として日本語や中国語、韓国語などが教えられている。小中高一貫教育を行う教育機関では、小学校低学年から日本語を教え始め、高校卒業時には同基金と日本国際教育支援協会(本部東京・目黒区)が運営する「日本語能力試験(JLPT)」のN4程度を目標としていることが多いという。日本式の制度を取り入れた教育を行っている学校としては、新モンゴル小中高一貫学校(モンゴル・ウランバートル市)、新モンゴル日馬富士学園(同)などがある。大学においても日進路情報誌から日本留学情報を収集した進路情報誌から日本留学情報を収集した本語を主専攻で学ぶことができるなど、さまざまな教育機関で広く日本語学習の機会が提供されている点がモンゴルの日本語教育の特徴だという。モンゴルの日本語教育に関する直近の注目トピックスとして、ウランバートル市内にある日本語教育機関の「できる日本語学習センター」に在籍する生徒が柳川高等学校(福岡県柳川市)で学ぶ留学活動等について紹介したい。できる日本語学習センターは21年にウランバートル市内に設立された日本語教育機関で、年間のべ300人程度の学習者が学んでいる。日本語学習以外に、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO、本部・横浜市)が運営する「日本留学試験(EJU)」の出題科目の数学・物理・化学の試験対策勉強などにも対応している。23年からは日本の柳川高校と提携し、短期または長期留学を希望するモンゴル現地の生徒を同校に送り出している。短期プログラムは年に2回、夏と冬に行うもので、モンゴルから訪れた生徒たちが柳川高校の生徒らと一緒に授業を受けて部活動に参加する。モンゴルの生徒たちにとって、同世代の高校生らとの交流を通して、学習の方法や価値観の違いを知り、自分自身を見つめ直す貴重な体験となっているようだ。できる日本語学習センターによると、柳川高校への短期留学を契機に、日本での長期留学を希望する生徒も少しずつ増えているのだという。実際に、同学習センターでは23年からの一年間で、42人が短期留学に、3人が長期留学に臨んでいる。モンゴルでも後期中等教育の3年間は日本と同様に進路を決める大事な時期で、日本での留学体験の好影響が期待される。また、日本の宮崎県都城第68号柳川高等学校とモンゴルの若者の交流キャリア&就職支援ジャーナル高等学校版https://daigakushinbun.com/初等教育小学校(5年間)初等教育小学校(6年間)* 外務省・文部科学省の発表資料などをもとに編集部で作成。いずれも複数存在する学校系統・ルートの中から代表的なものを抜粋しているため、修業年限や接続の仕方など、これによらないものもある。また、所定の学校卒業・修了、指定単位の修得等を基礎資格として実現する他の学校等への編入学については基本的に割愛。なお、海外諸国・地域に関しては、現地の制度変更等により、ここに示す情報と最新の状況が異なる可能性がある中等教育前期中等教育(4年間)後期中等教育(3年間)中等教育中学校(3年間)高等学校(3年間)モンゴル日 本グローバル・ニュース2024年11月29日(金)日本・モンゴルの学校教育制度(概略)柳川高等学校と提携してモンゴルの生徒が日本留学対面式の日本留学フェア二日間で400人以上が来場小・中・高一貫教育が基本日本語学習者数は第20位日本留学フェア in モンゴルモンゴルの教育トピックス日本日本のの教育機関教育機関等等とのとの人的交流人的交流がが活発活発ににvol.7モンゴルから日本の高校に短期留学現地開催の日本留学フェアが活況

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