キャリア&就職支援ジャーナル_第76&77号
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専門大学(2〜3年間)大学(4〜6年間)1314151617181920大学(4〜6年間)短期大学(2〜3年間)専門学校(1〜4年間)1234561231231234566789123456123123123456101112* 外務省・文部科学省の発表資料などをもとに編集部で作成。いずれも複数存在する学校系統・ルートの中から代表的なものを抜粋しているため、修業年限や接続の仕方など、これによらないものもある。また、所定の学校卒業・修了、指定単位の修得等を基礎資格として実現する他の学校等への編入学については基本的に割愛。なお、海外諸国・地域に関しては、現地の制度変更等により、ここに示す情報と最新の状況が異なる可能性がある21222324(歳)学年年齢学年 文化や芸術、学術、スポーツ等の幅広い分野で日本と交流を続けてきた大韓民国(韓国)。2025年は日本との国交正常化60周年の節目の年に当たる。日本政府は、特に日韓協力関係の強化に資する事業を「日韓国交正常化60周年記念事業」として認定・支援している。 本稿では、韓国の教育制度や日本語学習事情等を紹介するほか、4月12・13日と7月12・13日に開催された「日本留学フェア in 韓国」の様子をリポートする。国際交流基金(本部東京・新宿区)によると、韓国は初等教育(初等学校)が6年間、中学校が3年間、高等学校が3年間、大学校(日本の「大学」に相当)が4年間の「6-3-3-4制度」となっている。このうち、初等学校・中学校の9年間が義務教育だ。初等学校では3年次から英語が正規授業として取り入れられている。中学校・高校では、選韓 国日 本各ブースの担当者の話に真剣に耳を傾ける釜山会場の参加者各ブースの担当者の話に真剣に耳を傾ける釜山会場の参加者日本に興味を持つソウル会場の来場者に日本留学情報を提供日本に興味を持つソウル会場の来場者に日本留学情報を提供日本・韓国の学校教育制度(概略)4月13日のソウル会場にはのべ417人もの来場者が足を運んだ4月13日のソウル会場にはのべ417人もの来場者が足を運んだソウル会場の来場者(手前)と直接面談する日本語学校の担当者ソウル会場の来場者(手前)と直接面談する日本語学校の担当者択科目の「第二外国語」の一つとして日本語教育が実施されている。同基金が2023年3月31日に公表した『2021年度海外日本語教育機関調査報告書』によると、韓国における日本語学習者は21年度時点で47万334人。18年度実施の前回調査と比べて6万1,177人(11.5%)減少したが、世界の国・地域別では第3位を維持した。韓国の日本語学習者の特徴の一つは、学習者全体の約7割を中学生・高校生が占める点だろう。韓国でも、アニメーションや漫画を中心とする日本文化の人気は根強く、その興味・関心から日本語を学ぶ学習者はかなりの数に上るとされる。また、地理的に近いことから、気軽に日本旅行を楽しむ韓国人が多く、日本旅行を目的として日本語を学ぶ学習者も相当数いると、同基金は分析した。このほか、学校教育以外での日本語学習者は21年度時点で6万7,332人が報告されており、民間企業や官庁に勤務する社会人、大学生、大学院生など多岐にわたる人々が民間のスクールや文化センターなどで学んでいるとした。日本と韓国では、音楽や映画、アニメ、ゲームなどを通じて、高校生や大学生などの若い世代の間で異文化交流活動が活発に行われている。本年は日韓国交正常化60周年に当たり、申請のあったさまざまな事業を日本政府が「日韓国交正常化60周年記念事業」として認定。本年1月1日〜12月31日の期間内に実施されるこれらの認定事業等を通して、日韓の若者の交流がさらに活発となることが期待されている。例えば、3月24〜29日にかけて、広島県の高校生と慶尚北道内の高校生が文化交流を図る「日本広島県高校生招待事業」が韓国現地の慶尚北道一帯(安東、慶州、浦項、大邱)で行われた。これは、広島県と慶尚北道の次代の交流を担う青少年の交流促進の一環として、実施主体の広島県が県内の高校生を慶尚北道に派遣し、韓国現地の高校との交流等を通じて相互の理解と友好親善を一層深めるという趣旨の事業だ。広島県内の高校生10人を広島県職員が引率し、基本的な会話は英語等で行ったという。生徒は韓国現地での学校交流やホームステイ、文化体験等を通して、韓国の社会や文化をより深く知ることができたようだ。7月22〜30日にかけては、公益財団法人日韓文化交流基金(本部東京・千代田区)の主催で、韓国の高校生を招いて東日本大震災からの復興や防災教育等をテーマに掲げる交流を行うことを目的とする事業として、「在韓公館選抜 韓国青年訪日団(第2団から第3団)」を東京都・宮城県の2都県で迎えた。また、9月20日には韓国の済州道の高校における日本語教育への支援と両国の友好増進等を目的とするスピーチ大会である「第26回高校生日本語スピーチ大会」を韓国現地の済州道で、在済州日本国総領事館、済州特別自治道韓日親善協会、NPO法人大分県海外教育支援機構の主催で実施予定となっている。これを機に、来年以後も日韓両国の相互理解が深まる機会が数多く準備・提供がなされることを期待したい。進路情報研究センター・ライセンスアカデミー(本社東京・新宿区)は4月12・13日と7月12・13日に韓国の日本留学希望者を対象とする「日本留学フェアin韓国」を開催した。同フェアは、4月シリーズ・7月シリーズとも「日韓国交正常化60周年記念事業」の一つとして認定されている。いずれも参加校ごとにブースを設置し、希望者が自由に各ブースを訪問する個別面談形式で進行した(後援:日本国際交流基金ソウル日本文化センター、釜山韓日文化交流協会、韓国日本語教育研究会)。4月12日にBEXCO(韓国・釜山広域市)第1展示場2階で開かれた釜山会場には、のべ278人の参加者が足を運んだ。日本からは大学や専門学校、企業等が多数参加してブースを出展し、在釜山日本国総領事館も参加協力を行った。翌13日にスペースシェア三成駅センター(韓国・ソウル特別市)で実施されたソウル会場には、のべ417人が詰めかけた。会場には友人や保護者などと一緒に来場した高校生や大学生などの姿が見受けられ、大きな賑わいを見せていた。独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)韓国事務所が参加協力し、フェアの参加者から日本就職に関する相談を受けた。また、今夏7月12日にBEXCO第1展示場3階で開催された釜山会場には、のべ211人が来場。4月12日同様に在釜山日本国総領事館が参加協力を行い、10〜20代の若者が数多く参加した。翌13日にスペースシェア三成駅センターで挙行されたソウル会場には、のべ255人の来場があった。各ブースでは、大学や専門学校、日本語学校、企業等の担当者と一対一で入試相談等を行うことができたため、参加者にとって情報収集の貴重な機会となったようだ。キャリア&就職支援ジャーナル高等学校版第76・77合併号https://daigakushinbun.com/中等教育中学校(3年間)普通・職業高等学校(3年間)中等教育中学校(3年間)高等学校(3年間)初等教育初等学校(6年間)初等教育小学校(6年間)グローバル・ニュース2025年7月31日(木)日韓国交正常化60周年若い世代を中心に交流が活発釜山とソウルの2都市開催「日本留学フェアin韓国」開催日本語学習者数は約47万人世界の国・地域別で第3位vol.97/12・13日本留学フェア in 韓国4/12・13日本留学フェア in 韓国韓国の教育トピックス日韓の若者同士の交流が活発に日韓の若者同士の交流が活発に12「日韓国交正常化60周年」の節目「日本留学フェア in  」が活況!  韓  国国

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