キャリア&就職支援ジャーナル_第73号
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6000 40.038.131.834.133.334.933.929.039.031.732.431.029.740.019.926.935.119.122.216.827.912.97.618.511.410.512.310.44.117.06.24.18.41.11.40.87.37.47.215.818.512.93.64.52.721.619.723.620.019.720.317.720.914.417.115.818.515.717.014.40.20.20.225.527.323.652.145.259.342.144.444.851.848.155.610203040102030506070(%)70(%)40(資料:日本財団『第68回18歳意識調査「就職・仕事観」調査報告書』)605038.7%と、女性ほど各項33.5%、38.0%)がつけ、33.3%)、「ワークライフバ31.0%(同29.6%、32.4%)プ」42.5%、「アルバイト」目間に大きな差は生じていなかった。質問6「入社する企業を選ぶ際、特に重視する項目を3つまで教えてください」という問いに対しては、全体・男女別の結果に大きな差は見られず、「給与や待遇が優れている」が最多で52.6%(男性53.4%、女性51.7%)だった。次点には「福利厚生が充実している」35.7%(同様に以下、「希望する業界である」33.2%(同33.1%、ランスが充実している」が続く結果となった。いずれも全体の3割以上が回答しており、福利厚生の充実等が企業選択に少なからぬ影響をおよぼしていると考えて良さそうだ。一方、理想の働き方に関しては男女ではいささか趣が異なるようだ。質問7「将来、どのような働き方を理想としますか。最も近いものを教えてください(単一回答)」という問いに対して、半数近くが選択した「まだ具体的には決まっていない」を除くと、男性では「定年まで一つの会社で働き続けたい」の27.7%、女性では「より良い就業条件・職場環境を求め、何度か転職したい」の26.5%が最も多かった。質問8「キャリアアップやスキルアップのために、どのようなことをしたいと考えていますか。あてはまるものをすべて教えてください」という問いに対する全体の結果を見ると、「仕事に関連する資格を取得する」が51.8%と、5割以上が回答している。これは男女共に最多となった。一方、男性は次点に「本業以外に副業を行う」(20.9%)がつけるも、女性は「社内外の交流会に参加し多くの人と知り合う」(23.6%)、「会社が提供する研修プログラムに参加する」(20.3%)、「社外のセミナーや勉強会に参加する」(18.5%)などのほうが支持されていることが分かった。質問10「仕事を通じて、最も実現したいことは何ですか」と問うと、全体および男女共に圧倒的だったのが「経済的安定(高い収入、安定した生活)」だった。全体としては44.1%を記録、男性は40.9%、女性は47.4%だった。そのほかの項目を見ると、「自己成長(スキルアップ、能力向上)」16.5%(男性17.0%、女性16.0%)、「社会貢献(人や社会の役に立つ)」14.0%(同様に14.6%、13.3%)と続くも、いずれも2割にも達していない。やはりと言うべきなのか、多くの若者が、経済的な安定を重要視していることが分かるだろう。ハラスメントに関してはどうか。同調査では具体的な質問の前に、「近年、職場でのハラスメントや、企業のコンプライアンス(企業倫理や法令を守ること)違反が問題視されている。ハラスメントとは、意図的・無意識的に関わらず、相手を不快にさせたり苦しめたり悩ませたりする行為全般を指す」という趣旨の文章を提示した上で、「職場での主なハラスメントには、上下関係や権力関係が生じる中でのパワーハラスメント(以下、パワハラ)、相手方の意思に反する性的言動のセクシュアルハラスメント(以下、セクハラ)がある」と前置きして問うている。質問5「次のうち、仕事の場で、上司や同僚、取引先の人から受けた場合にハラスメントだと思う行為をすべて教えてください(複数回答)」の設問に対して最多回答となったのは、「ミスについて大声で注意される」で、全体の52.1%を占めている。ほとんどの項目で、女性の回答の割合は男性よりも高くなっている点には注目しておきたい。特に「ミスについて大声で注意される」(男性45.2%、女性59.3%)、「交際関係など、プライベートなことについて聞かれる」(同31.8%、44.8%)、「個人的な連絡先を聞かれる」(同19.9%、40.0%)、「髪型や服装の変化など、容姿について言及される」(同19.1%、35.1%)、「下の名前で呼ばれる」(同4.1%、17.0%)などでは、結果は顕著に差が出ていることが分かった。一方、「急な残業を依頼される」は、わずかではあるものの男性の回答割合が女性を上回り、それぞれ32.4%、31.0%という結果となった。また、ハラスメント行為として「業務時間外に飲み会・食事に誘われる」を挙げる割合も一定数いることが分かったが、別項として掲げられた質問9「職場での飲み会やイベントについて、どのように考えていますか。参加したいと思うかどうかと、その背景について最も近いものを教えてください(単一回答)」においては、「参加したい」と考える背景として、全体の46.9%が 「職場の人と仲良くなる機会だと思う」と回答。しかしながら、29.3%が「新しい人脈を広げる機会だと思う」としていることには留意しておきたい。他方、「参加したくない」と考える背景には、「気を遣い負担になるものだと思う」との回答が男女とも最も多く、かつ女性の回答割合が男性39.6%に対して22.1㌽も高い61.7%を示していた。特に女性は「上司や同僚からセクハラ・パワハラを受ける懸念があるものだと思う」(14.3%)が次点につけ、やはり飲み会がハラスメント行為につながると考えていることが分かった。思い込みや先入観との指摘もありそうだが、それだけ忌避されている状況があることは認識しておくべきだろう。一方、男性は「楽しくなさそうだと思う」(18.7%)が続く結果となり、男女で回答内容に差が出ている。何をハラスメントと感じるかは各人でそれぞれ異なる。だからこそ、迎合するのではなく、若者の早期離職の要因を出来得る限り減らし、長く勤められる環境を整えていくためにも、企業側は若者の意識を理解する必要があるだろう。ハラスメント行為への意識女性の意識の高さが回答割合に反映給与や福利厚生の充実重視男女で異なる理想の働き方キャリアアップを目指す手法経済的安定を望む声多数第73号キャリア&就職支援ジャーナル高等学校版https://daigakushinbun.com/24.23.14.54.627.722.02.55.14.326.53.73.94.9204060(資料:日本財団『18歳意識調査「第68回―就職・仕事観―」報告書』)27.40.39.80.426.511.528.38.00.280100(%)ミスについて大声で注意される定められた勤務時刻よりも早く出勤する習慣がつくられている交際関係など、プライベートなことについて聞かれる有給休暇取得の理由を報告するよう求められるミスについて人前で注意される急な残業を依頼される個人的な連絡先を聞かれる髪型や服装の変化など、容姿について言及される休暇中の予定について聞かれる業務時間外に飲み会・食事に誘われる雑用を依頼される下の名前で呼ばれる年齢を聞かれるその他わからない特にない回答しない仕事に関連する資格を取得する社内外の交流会に参加し多くの人と知り合う会社が提供する研修プログラムに参加する本業以外に副業を行う社外のセミナーや勉強会に参加する海外留学や海外での就業経験を積むその他特にない18歳意識調査 日本財団2025年4月30日(水)■定年まで一つの会社で働き続けたい■より良い就業条件・職場環境を求め、何度か転職したい■特定の企業に属さず、フリーランスとして働きたい■自分で会社を立ち上げたい(起業したい)■転職を重ねながら自分の可能性を探りたい■まだ具体的には決まっていない  ■その他  □特にない全体(n=1,000)26.1男性(n=513)女性(n=487)24.4質問5:将来、どのような働き方を理想としますか。最も近いものを教えてください。(単一回答)質問6:次のうち、仕事の場で、上司や同僚、取引先の人から受けた場合にハラスメントだと思う行為をすべて教えてください。(複数回答)■全体(n=1,000)  ■男性(n=523)  ■女性女性(n=487)質問7:キャリアアップやスキルアップのために、どのようなことをしたいと考えていますか。あてはまるものをすべて教えてください。(複数回答)■理想の働き方■入社する企業を選ぶ際に重視すること1面より若者の揺れる気持ちを理解することが早期離職の防止に直結する18歳前後ののののの若者が抱く就職・仕事へのへのへのへの意識

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